整備工場のためのインターネット活用講座 – 2020年01月号

2020年、自動車業界はどんな業態が伸びる?

あなたは、今後自動車はどのような業種業態が伸びると思いますか?

最近は新車リースが流行りです。今後この流れは加速するかもしれませんし、綻びが生じて衰退するかもしれません。EV関係も大きくなるかもしれませんし、自動運転に関する市場が大きくなるかもしれません。

一般的には人手不足や少子高齢化、AIによるセールスパーソン不足や整備技術者不足など、自動車業界には逆風が吹くと考えている経営者が多いかと思います。あなたの会社では、今後10年何の事業に力を入れようと考えていますか?そんな厳しい気がする自動車業界ですが、私がこれから伸びると感じている自動車事業の1つに「オイル交換」があります。「えっ、今さらオイル交換ですか?」と言う声が聞こえてきそうですね。

オイル交換という事業は、昔からあるビジネスですが、これから運転免許世代もシニアが増えていくなか「自宅に来て欲しい」というニーズが高まっています。

自動車業界に関わらず、実はいま色々な業界で「家に来て何かをやって欲しい」という欲求が増えているのです。例えば、料理教室やパソコン教室、家事代行サービス、家庭教師、ウーバーイーツによる飲食宅配、広義にはインターネット通販も含まれます。2020年以降の時代の流れは「お客さんのところに行く」というビジネスモデルが流行ると考えています。

出張サービスこそ中小自動車会社の突破口

簡単に言えば「出張◯◯」という形です。オイル交換は、出張でサービスすることが出来ます。定期点検も分解整備は出来ないですが出張で行なうことができます。もちろん、出張整備もありです。出張販売だって可能です。

実際、オイル交換だけをやりたいけれども、それだけでディーラーに行ったり整備工場に行くくのは気が引けるし面倒だ、という人はたくさんいます。そんな時、出張で来てくれる人がいたらとても助かるでしょう。自宅でオイル交換や点検整備をしてもらえるのなら週末を有効に活用できます。

少子化、現代人の忙しさ、高齢化、色々な要素を考えると、これからは「自らお客さんの所に出向く」というビジネスが伸びると考えられます。

ただし、出張サービスには課題もあります。人が必要な労働集約型のビジネスモデルなので、時間がかかり売上も大きくは上がりません。そのため「出張◯◯」の場合は、高付加価値をつけるか、出張サービスをフロントエンドに他の商品を販売しなければなりません。

個人的には、高価格な出張サービスを開発するのではなく、格安で出張サービスを行ない、バックエンド商品を販売することをお勧めします。

カンの良いあなたなら、もうすでにお分かりかと思いますが、出張オイル交換や出張点検を行ない顧客との接点を増やし、点検や車検の予約を取ったり、車両販売を行なったりするということです。

ディーラーや大手自動車販売店が来店型のビジネスをしている今だからこそ、あなたは出張型のビジネスを考えるべきです。2020年以降の時代の流れは「家に来て欲しい」です。来店型のビジネスが平成の時代なら、令和の時代は出張型です。

なんだか昭和に戻ったみたいですが、WEBやスマホなどのツールのおかげで、新しい令和の出張サービスが伸びると思います。今年は1つで良いので、出張サービスを作ってみてくださいね!そのサービスがあなたの会社を救うかもしれません。

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